釈迦三尊像
1幅 国指定重要文化財 ※
絹本着色
133.0×86.9
鎌倉時代14世紀
頼久寺町・頼久寺蔵
中央に釈迦如来(しゃかにょらい)、向かって右に獅子に騎乗する文殊菩薩(もんじゅぼさつ)、左に白象に乗る普賢菩薩(ふげんぼさつ)の三尊が配置されています。釈迦は面長の輪郭に小ぶりの目鼻を配した人間的な親しみのある顔つきをしていますが、とても理知的で端正です。また、細めの体に流麗な衣文の着衣、現実的な描写の域を越えた技巧的な文様や彩色などから判断して、本図が中国宋代の様式に倣って鎌倉時代14世紀に日本で制作された作品と考えることができます。岡山県に伝わる仏画としては最も古い作例のひとつであり、かつ今なお制作当時の姿を色濃く伝える名品と高く評価され、絵画としては市内で唯一国から重要文化財に指定されています。